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19 Feb 2018

PIZZERIA DA GINO

真のナポリピッツァ協会認定店を制覇する

 佐賀県初となる真のナポリピッツァ協会認定店、ピッツェリア・ダ・ジーノに行った。


昨年末、ナポリピッツァがユネスコ無形文化遺産に登録され、本国イタリアのみならず日本のピッツァ業界が大いに沸いたのは皆さんもご存知のとおり。その確かな技術を味わえる目印の一つに、プルチネッラと呼ばれる看板があります。これを店前に掲げているお店は、日本に居ながらにして本場の味が楽しめる信頼の証。右下の数字は世界共通の通し番号となっており、665番目に認定を受けたということが分かります。


  この日は関東地方が壊滅的に大雪の日でございまして、空港ではほぼ全てのフライトが遅延や欠航を余儀なくされるという厄難に。乗るはずだった便も欠航となり、振替便の熾烈な争奪戦に敗れた僕は、なんとか別の航空会社でチケットを買い直し佐賀へと向かったのです。到着時間を大幅に遅れたにも関わらず、ダ・ジーノの人たちは山盛りサラダで暖かく迎えてくれました。


「もう中休みでお客さんも居ないから、どんどん撮っちゃって下さい」とオーナーさんのご厚意で、ピッツァの調理工程を撮影させてもらえました。まずは生地玉というボール型の丸い生地を素手で延ばしていくのですが、とにかく早くてリズミカル。これはわずかな熱で発酵が進んでしまうため、大理石の上で素早く行われるのです。


これはパーラという木べらの上に移動させながら成形しているところ。この生地の伸張性、そこらのピザには絶対に出せない"しなやかさ"がありますよね。


びろ~ん。


指先だけを巧みに使い、生地はあっという間に薄く、かつ円形に近づいていきます。下ネタ好きのブロガーなんかはここで「やだ、テクニシャン!」とか書くのでしょうが、当ブログは高尚な、将来的には教科書に取り上げられるような真面目ブログを目指しておりますのでご理解いただければと思います。


ステファノ・フェラーラ・フォルニ社製の薪窯でわずか60~90秒。この調理時間でなければ本当においしいピッツァは焼き上がらないとされており、窯内の炉床温度は500℃近くにも達すると言われています。


いつ見ても思うのですが、火力の調整が薪という超アナログなこの窯で、焼きすぎても焼かなすぎてもダメ、余分な水分を飛ばしつつ表面パリッと軽い焼き具合にしなくてはならないという、ドMとまでいえる難易度の高い職人技を平然と行うピッツァ職人を、僕は心から感心するのです。


シリーズ「真のナポリピッツァ協会認定店を制覇する」。66枚目は佐賀県佐賀市「ダ・ジーノ」のマルゲリータ。1200円(税別)。


中の気泡が均一に膨らんだコルニチョーネ。程よく焼けたパンの香ばしさがあります。


果肉感を残したトマトソースに溶けたモッツァレラ、バジリコの風味も素晴らしい。手が汚れるのも気にせずジョルジョルと喰らいましょう。すげーうまい。


都内であれば安く見積もっても2000円はしそうな、大量のチーズが乗ったクアトロフォルマッジも同価格の1200円。オーナーさん曰く、佐賀にはまだナポリピッツァ文化が根付いていないため価格差を無くしているとのこと。うーむ、ずるいぞ佐賀県民。今のうちに絶対食べ行ったほうがいいよこれ。


2枚も入れたら腹パンで、最後はエスプレッソのドッピオ(ダブル)をグビリと飲み干しての完食。いやぁダ・ジーノ、いいお店です。「また会いましょう!」とスタッフの皆さんと熱い握手を交わしての退店でした。


住所 佐賀県佐賀市神野東3-7-13
営業時間 11:00-14:30LO 18:00-21:30LO
定休日 月曜の夜
Webサイト http://pizzeria-da-gino.com/

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